「一人が10人の確かな同士をつくれば歴史は動く」

コラム

一人が10人の確かな同士をつくれば歴史は動く

こう信じて実践した偉人に吉田松陰がいる。

160年前に処刑されたが、遺志を継いだ弟子たちが日本の夜明けを開いた。

 

彼が松下村塾を始めたのは27歳。

塾といっても8畳一間の物置小屋を改造したもので、教えた期間は1年余りである。

だが彼には不動の信念があった。

 

一身一家から手を下して、さらに一村一郷へと広げ、同志から同志へと語り伝えて、志を同じくする者が日一日と勢い盛んになれば、一人から十人、十人から百人、百人から千人、千人から万人、万人から三軍(大軍)と、順々に進んでその数を増やしていき、仁に志すのは決して少数ではなくなるはずだ

『講孟余話ほか』