19世紀初め、
琉球を訪れたイギリス人が航海記に
”平和を愛する礼儀正しい人々の振る舞いに感動した”とつづった。
それを伝え聞いたナポレオンは、
”武器を持たない国があるのか”と驚嘆したという。
礼を重んじる沖縄で今、
ブームになっているのが「空手」。
競技人口は世界で5千万人ともいわれ、
野球や柔道を上回る。
2020年の東京オリンピックでは正式種目にもなった。
沖縄県庁には一昨年「空手振興課」が設置され、
昨年3月に「沖縄空手会館」がオープン。
今月上旬、第1回沖縄空手国際大会が開催され、
50カ国・地域1200人の空手家が技を競った。
もともと琉球には「手(ティー)」という武術があった。
中国や東南アジアの国々と交流するうちに中国拳法と融合し、
「空手」が誕生したとされる。
空手には”力強いイメージ”があるが「空手に先手なし」という教えがある通り、
心技両面で「先手非道」を説く。
「和」と「礼」を重んじる沖縄の心が脈打つ。
琉球という小国がアジア諸国と対等に交易できたのは、
島国という地理的条件もあろうが、
「礼」などのソフトパワーを生かしたからだろう。
「沖縄には平和への深き使命がある。
歴史の源流がある」
この沖縄の”平和の心”に学びたい。
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