セ・パ両リーグの優勝が決まった今年のプロ野球も
いよいよ大詰め。
上位3チームずつで争うクライマックスシリーズを勝ち抜き、
日本シリーズで栄冠を手にするのはどこか。
決戦への注目が集まる一方、
この時期は連日、
選手たちの現役引退のニュースが続く。
特に今季は逸材揃いの「松坂世代」が
次々とユニフォームを脱ぐことに。
その中にオリックス・小谷野栄一選手がいる。
2003年、
日本ハムに入団して以来、
勝負強い打撃と安定した守備で
打点王やゴールデングラブ賞などを獲得。
リーグ優勝にも貢献した。
だが華やかに見えるプロ生活の大半は
病やけがとの闘いでもあった。
飛躍が期待された入団4年目には
パニック障害は発症。
一時は野球を諦めかけた。
それを乗り越えられたのは
周囲の支えがあったからだ。
恩師、ライバル、チームメイト、ファン、家族……。
ありがたさを再確認し、
成長できたからこそ
「病気になってよかった」と。
引退会見で彼が何度も口にしたのは
「感謝」「恩返し」との言葉だった。
苦労なくして栄冠なし。
その栄光を開く力は感謝の心であろう。
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