先日、欧米のLeicaユーザーたちとの交流があった。
そこでヨーロッパの歴史ある街並みやアメリカの広大な大地を切り取った様々なプリントを見せてもらった。
その中で興味を持った作家たちと次々と対話を繰り返した。
彼らの機材の共通点
個人的に興味を持った写真家たちと対話をしていく中で機材の話にもなった。
そして、思わぬことに気が付いた。
偶然なのかもしれないが、彼らの機材が共通してLeica M6だった。
確かに露出計の付いたM6は余計なことを考えず撮影に集中できるという事だろう。
そして、
レンズは皆、現行のコシナのレンズだったのだ。
NOKTON35mmやSONNAR50mmなど、、
ちょっと意外だった。
てっきり35mmで撮られたような写真は8枚玉、50mmもズミクロンあたりだろうとなんとなく思っていたからだ。
フィルムは、ほとんどHP5
1人だけトライXだった。
M6に現行コシナレンズか……
正直に言って、プリントを見せられた後にこの欧米人たちが共通して使っていると言われたら
「試してみたい」と思わない理由が無い。
日本と欧米の中古市場とメンテナンス
むしろ、ぼくの使用機材(M3かM4に沈胴ズミクロンかズマール)を聞いて、
「古いレンズなのに良く写るね」
「そんなに古い物なのにちゃんと整備してるんだね」
と感心していた。
まずヨーロッパやアメリカでは状態の良い中古品が、日本ほど数多く出回っていないらしい。
そして古くてデリケートな機材が万一故障した場合に、それをメンテナンス出来る業者も少ないという。
だから80年以上も前に作られたようなレンズを積極的に使おうとは思わないし、
機材を選ぶうえで耐久性のプライオリティーは高いのだそうだ。
確かに彼らの機材の扱いは少しだけ雑かもしれない(ぼくも人のことを言えたものではないが…)
まず保護用のフィルターは付けない。
もちろんボディーにレザーのケースなんてもってのほか。
フードを付ける率も低いんじゃないかな。
そうなると、
耐久性があって描写も安定していて、更にライカ純正レンズより物によっては1桁ほども安いコシナのレンズは魅力的なのであろう。
シンプルに写真が好きなのだ
フィニッシュのプリントという写真家のイメージする着地点があって、
合理的かつシンプルに機材やプロセスをチョイスしている。
まさにプリントありきなのである。
ぼくも今はほとんどフィルムで撮っている。
理由は、
撮影、現像、プリントの一連の流れを全て自分で行うことに楽しみがあるから。
改めて最終工程のプリント至上主義でシンプルに取り組んでみたいと思ったのであった。
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