今週末からプロ野球のクライマックスシリーズが始まる。
一方で、女子プロ野球も熱い。
”女王決定戦”となる日本シリーズでは、
愛知ディオーネが優勝した。
同チームのエース・里綾実(さと あやみ)投手。
2度の最多勝、4度の最多奪三振に輝くなどリーグを代表する選手だ。
女子野球の日本代表でもあり、
8月のワールドカップで日本を6連覇に導いた立役者である。
高校時代、
投球フォームを改造し、
かえって腕の振り方や球の離し方が分からなくなった。
大学時代のある試合で、
ストライクを入れようと四苦八苦する彼女に
監督が言う。
「やるべきことは打者との勝負。
どれだけ四球を出そうが交代を決めるのは監督だ」。
その言葉で迷いが吹っ切れた。
思い切り腕を振って投げると、
驚くほどの速球がミットをたたいた。
以来、
自信を取り戻し、
秘めた素質が開花する。
中国の古典「説苑(ぜいえん)」に
「驥(き)は自ら千里に至る者ならず、
伯楽(はくらく)を待ちて後に至るなり」とある。
優れた才能も、
それを見抜いた人によって、
初めて発揮されるとの意だ。
自分を認め、信じ、勝利を待っていてくれる人がいる…..
そう気付けば、
自らの殻を破り、
新たな一歩を踏み出すことができる。
友の力を引き出す伯楽でありたい。
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