空に輝く星の如くきわめて多くの品物であふれている
16世紀、ドイツ・フランクフルトの書籍市をたたえた、ある学者の言葉だ。
活版印刷が発明された15世紀ごろから、同都市は各国の出版業者の集う書籍市で世界に名をはせた。
そこでは、あらゆる本が売られたという。
16世紀後半の市の書籍目録には、計2万点を超える諸言語の書籍が収録されている。
書籍市は欧州の出版業者の興隆を支え、学術と文化発展の力となった。
(『出版産業の起源と発達』J・W・トムプソン著、箕輪成男訳、出版同人)
500年の歴史を超えて今も毎年秋、フランクフルトでは世界最大の書籍見本市が開かれる。
インターネット全盛の現代でも「本」「活字」が持つ価値は変わらない。
人間の人生には限りがあるが、本は時空を超えて永遠に残る。
活字を通し、著者と「対話」できる幸せに感謝したい。
最近のコメント