『明倫堂』設立300周年 名護聖人『程順則』

Leica M4 / Xenon 5cm f1.5 (Tri-X400)
コラム

琉球(現在の沖縄)で初めての学校「明倫堂(めいりんどう)」が設立されてから

今年は300年の佳節。

設立に尽力したのが人徳の高潔さから「名護聖人」と呼ばれた

程順則(ていじゅんそく)である。

 

彼は両親や弟だけでなく、妻や子どもにまで先立たれた。

たび重なる肉親との死別という悲哀を乗り越え

学問に心血を注ぎ”人間としていかに生きるか”を求め続けた。

琉歌(沖縄の短歌)にも人の生き方をうたった歌を数多く残している。

 

その一首に

「胸にある鏡

朝夕思い詰みり

塵積むてからや

磨きぐりしゃ」

と。

「胸にある鏡(真心、良心)をいつも磨きなさい。

塵が積もってからでは鏡も磨きにくいものである」

との意味である。