いよいよ今週末からツールドフランス2019が始まる。
フルームがドーフィネで落車して、急遽出場辞退という残念な出来事があったり、フランス選手権でバルギルが優勝して2年ぶりに復活の兆しを感じさせたりと、今年もおもしろくなりそうだ。
個人的な優勝候補を挙げて、独断と偏見で分析してみようと思う。
チーム・イネオス ツール・ド・フランス2019出場メンバー
エガン・ベルナル(コロンビア)
ヨナタン・カストロビエホ(スペイン)
ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド)
ジャンニ・モスコン(イタリア)
ワウト・プールス(オランダ)
ルーク・ロウ(イギリス)
ゲラント・トーマス(イギリス)
ディラン・ファンバーレ(オランダ)
相変わらずの強力メンバー。
クリストファー・フルームの戦線離脱という痛手はあれど、未だイネオス勢が総合優勝候補であることには変わりない。
いくつかの不安要素
ツール・ド・スイスでの落車リタイア
ツール・ド・スイス2019の第4ステージ、レース後半に起きたクラッシュに巻き込まれリタイアしている。
その後のインタビューで、
「スイスの落車リタイアは何も隠すことじゃない。そこからかなりの練習を重ねてきたのでツールへの準備はできているよ。チームと対話を重ね、総合有力候補たちとの戦いに加われるだろうと信じている。エガンと共に協調してチームの為に3週間戦っていきたい。今年のメンバーは若いタレント性と経験が上手く組み合わさっている。誰しもがグランツールで勝つためにどんなレース運びをすれば良いか、何が必要かが分かってる。シーズン最大のレースでチームジャージを着るのが楽しみでならない」
と語っている。
足りない走り込み
準備ができているとは言え、走り込みが足りないのは否めないだろう。
なんと言っても昨年はツール前哨戦と言われるクリテリウム・デュ・ドーフィネを制してからの参戦だった。
言わば万全のコンディションで臨んだツールだったのだ。
今年はシーズン初めからあまり調子が上がっているとは感じられない上に、その最終調整のツール・ド・スイスで途中リタイアだ。
伸し掛かるプレッシャー
今年はディフェンディング・チャンピオン。
更にフルーム不在=1stエースとしての参戦になる。
また、チームとしてツール5連覇も掛かっている。
その重圧といったら計り知れない。
当然、最もマークされる存在であるのは言うまでもない。
不向きなコースレイアウト
ゲラント・トーマスといえば、やはり得意なのはタイムトライアル。
ルーラー寄りのオールラウンダーといったところだろうか。
登坂は苦手ではないが、山頂ゴールや超級山岳ステージではやはりピュアクライマーには敵わないだろう。
今年のコースレイアウトは、標高2000m越えの頂上ゴールが3ステージ含まれた厳しい山岳コース。
スプリンターが活躍できる平坦ステージは7区間で、丘越えステージが5区間、山岳ステージが7区間あり、そのうち5区間が頂上ゴールだ。
タイムトライアルは大会2日目に27kmのチームタイムトライアルが行われたあと、中盤の第13ステージに27kmの個人タイムトライアルが設定されているだけだ。
まとめ
やはり個人としてのコンディショニングが気になるところ。
しかし、優勝候補最右翼なのは間違いない。
ゲラント・トーマスの2連覇があるとすれば、今年も昨年同様ノンミスで、山岳ではアシストの数を残しながら手堅くステージを消化していく事だろう。
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