第3ステージはベルギーを出発し、いよいよフランスへ。
ゴール地点はシャンパーニュ地方のエペルネ。
平坦基調だが、レース終盤の3級カテゴリーの丘、ミュティニー坂は距離は900mと短いが勾配12%の激坂。
現地では、サガンやバルベルデの他、アラフィリップがステージ優勝候補に上がっていた。
スタート直後、5人の逃げ集団が出来上がった。
その一人、ティム・ウェレンスは残り45km地点、単独でさらに前へと飛び出した。
しかし、追走ではドゥクーニック・クイックステップとアスタナが集団の主導権を握りペースアップ。
そして激坂ミュティニー坂でアラフィリップが満を持してアタック。
ウェレンスがミュティニー坂を先頭通過し、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを確定させた次の瞬間、アラフィリップが交わし単独で先頭に抜け出した。
残り距離15km。
良いペースで下り、本能に突き動かされるようにペダルを踏む脚を強めた。
最高に美しい流儀でステージ優勝を獲ることにこだわった。
追走が一時、差を詰めてきたが、最後まで気持ちを切らさなかった。
勾配8%の坂道のてっぺんに引かれたフィニッシュラインにたどり着いた時、後続には26秒差をつけていた。
自身3勝目のツール・ステージ勝利には、人生初めてのマイヨ・ジョーヌがついてきた。
5年ぶりのフランス人マイヨ・ジョーヌだった。
この日、現地でも期待されていたアラフィリップが本当に勝った。
しかも、最高にカッコイイ展開で。
ゴールでのガッツポーズもポディウムでも、本当に絵になる男だ。
昨年に続き、今年のツールも目立ちそう。
タレント性でもサガンの対抗になるくらいのポテンシャルはあるんじゃないかなぁ。
しかもフランス人だし。
明日以降もこの男から目が離せない。
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